“雁木坂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
がんぎざか80.0%
がんきざか20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いち谷町たにまちから仲之町なかのちょうのぼる間道に古びた石段の坂がある。念仏坂ねんぶつざかという。麻布飯倉あざぶいいくらのほとりにも同じような石段の坂が立っている。雁木坂がんぎざかと呼ぶ。
江戸雁木坂がんぎざかにいるさき夕雲せきうん。当代の名人であり、弦之丞の師であった。上泉流かみいずみりゅうの剣法に虎白こはく和尚の禅機を取り入れ、称して無住心剣夕雲せきうん流といっている。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此門は加番米津が守つて、中小屋加番なかごやかばんの井伊が遊軍としてこれに加はつてゐる。青屋口加番の詰所から南へ順次に、中小屋加番、雁木坂がんきざか加番、玉造口定番の詰所が並んでゐる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
山里丸やまざとまるの一加番が越前大野の土井能登守利忠どゐのとのかみとしたゞ中小屋なかごやの二加番が越後与板よいたの井伊右京亮直経うきやうのすけなほつね青屋口あをやぐちの三加番が出羽では長瀞ながとろ米津伊勢守政懿よねづいせのかみまさよし雁木坂がんきざかの四加番が播磨はりま安志あんじの小笠原信濃守長武しなのゝかみながたけである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)