古白こはく)” の例文
あの早稲田の学生であって、子規や僕らの俳友の藤野古白こはくは姿見橋——太田道灌どうかん山吹やまぶきの里の近所の——あたりの素人しろうと屋にいた。
僕の昔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それから私の兄が久松家の用人をやめて自分の家に戻って後、そこには藤野古白こはくの老父君であった藤野すすむ翁が久松家の用人として住まっていた。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
自分の作句が活字となって現われたのは実にこの『俳諧』を以て初めとする。そうして我らの句と共に並べられた名前に鳴雪めいせつ非風ひふう飄亭ひょうてい古白こはく明庵めいあん五洲ごしゅう可全かぜんらの名前があった。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)