“こつとう”の漢字の書き方と例文
語句割合
骨董100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木で造つた渡船わたしぶねと年老いた船頭とは現在ならびに将来の東京に対して最も尊い骨董こつとうの一つである。古樹と寺院と城壁と同じく飽くまで保存せしむべき都市の宝物はうもつである。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
しか骨董こつとうのつくほどのものは、ひとつもないやうであつた。ひとりなんともれぬおほきなかめかふが、眞向まむかふるしてあつて、其下そのしたからながばんだ拂子ほつす尻尾しつぽやうてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「さうだ。曾鉄誠老人に会つておくのもわるくない。ついこの筋向ふの椿樹胡同といふところにゐるよ。骨董こつとう店なぞの妙に多い横町で、うちの副社長の官舎にもぢきなのだ。」
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)