“くるしまぎ”の漢字の書き方と例文
語句割合
苦紛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かすひとの有べきやはて不思議なる事もあるものだどうした譯の金なるやとやゝしばらく考へしがて見れば一文貰ひの苦紛くるしまぎれにきやつ切取きりとり強盜がうたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかるところ、もう八方ふさがつて遣繰やりくりは付きませず、いよいよ主人には知れますので、苦紛くるしまぎれに相場に手を出したのが怪我けがの元で、ちよろりと取られますと
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
突貫つきつらぬく、林藏は苦紛くるしまぎれに柄元つかもとへ手を掛けたなり
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
家の内を隈無くまなく尋ぬれども在らず、さては今にも何処いづこよりか帰来かへりこんと待てど暮せど、姿をくらませし貫一は、我家ながらも身をるる所無き苦紛くるしまぎれに、裏庭の木戸よりかささで忍び出でけるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)