“くつがへ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
90.0%
傾覆5.0%
5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その脊はくつがへりたる舟の如し。忽ち彼雛鷲はいなづまの撃つ勢もて、さとおろし來つ。やいばの如き利爪とづめは魚の背をつかみき。母鳥は喜、色にあらはれたり。
楯をも貫くべき雨の打付ぶつかり来る度撓む姿、木の軋る音、もど姿さま、又撓む姿、軋る音、今にも傾覆くつがへらんず様子に、あれ/\危し仕様は無きか、傾覆られては大事なり、止むる術も無き事か
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
夫が病褥に就いてからの月日を加へたら三年近く男を断つてゐた挙句あげくの事であるから、自分のために其生涯をくつがへされたのも無理ではないと考へてゐた。
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)