“ぎょうし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
凝視85.3%
凝脂12.0%
仰視1.3%
凝止1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時に唇をむすんだまま足もとの地上を凝視ぎょうししていたりした。直射する秋の日の下には、なおたくさんな蟻の穴に蟻が往来していた。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
淫蕩いんとうな女体が、きこめられた春情香の枕をはずして、歓喜の極に、一かん、死息を怪しましめ、一きょう凝脂ぎょうしを汗としてうるおす
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひたすらに学問の尊さを味わおうとした敬虔けいけんな心によるのであったことを考えてゆきますと、今さらにその高い人格を仰視ぎょうししなくてはならないのでありましょう。
マイケル・ファラデイ (新字新仮名) / 石原純(著)
しかし百済観音の持っている感じはこうでもしなくてはいい現わせない。あの深淵しんえんのように凝止ぎょうししている生の美しさが、ただ技巧の拙なるによって生じたとは、わたくしには考えられぬ。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)