“きょうぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
胸部71.4%
矯誣14.3%
驕武14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六条は、突然右胸部きょうぶ焼火箸やけひばしをつきこまれたような疼痛とうつうを感じた。胸に手をやってみると、てのひらにベットリ血だ。とたんに彼ははげしくせんだ。
空中漂流一週間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いわんや金蓮の怪たんなる、明器めいきを仮りて以て矯誣きょうぶし、世をまどわしたみい、条にたがい法を犯す。きつね綏綏すいすいとしてとうたることあり。うずら奔奔ほんぽんとして良なし、悪貫あくかんすでつ。罪名ゆるさず。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
今や勝家はそれをも解いて、後のわずらいなく、正面の秀吉に全力を集中したいと念じてはいるだろうが、彼の我意と驕武きょうぶの質は、よくそのような含みのある経略はなし得ぬ者とみていたからである。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)