“かんじんより”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
観世撚33.3%
勧進撚16.7%
紙子縒16.7%
肝心綯16.7%
観世縒16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その赤塗の表には名宛なあても何も書かないで、真鍮しんちゅうの環に通した観世撚かんじんよりの封じ目に黒い墨を着けてあった。代助は机の上を一目見て、この手紙の主は嫂だとすぐ悟った。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「矢が、これ、折れてやがる。中ほどからぽっきり——はてな。」と独語ひとりごちながら、その矢をぐいと引抜いた。わりに短い。と見ていると、矢羽の下に、勧進撚かんじんよりが結んである。
その手から、内蔵助の胸へ、ちらと、白い紙片かみきれが落ちた。読むとすぐ、内蔵助は、紙子縒かんじんよりにして、もてあそんでいたが、いつのまにか、何うかしてしまった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
爺さんは笑いながら腰から浅黄の手拭てぬぐいを出した。それを肝心綯かんじんよりのように細長くった。そうして地面じびたの真中に置いた。それから手拭の周囲まわりに、大きな丸い輪をいた。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この絞りの蚊帳というは蚊帳に穴が明いているものですから、処々ところ/″\観世縒かんじんよりしばってあるので、其の蚊帳を吊り、伴藏は寝※ねござを敷き、独りで寝ていて、足をばた/\やっており