“かんじより”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紙子縒50.0%
観世撚50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
内蔵助の指に、紙子縒かんじよりがぴんとれていた。甚だ好ましくない気ぶりを太く結んだくちびるが無言に答えている。——こういう過激な感情家は、大野、玉虫などのやからより困る。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
というように、模糊もことした態度と面持のまま、暫くだまりこんでいたが、やがて、所在なげに、煙管きせるをとりあげて、かるくたたく。それから、机の端の紙きれを取って、紙子縒かんじよりっている。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
懐中から鼻紙を取りだして太い観世撚かんじよりをつくって、それで吉兵衛の鼻孔はなの中をかきまわしていたが、やがてそれを抜きだしてためつすがめつしたのち、十吉のほうへ観世撚のさきを突きつけ
顎十郎捕物帳:18 永代経 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)