“おくむき”の漢字の書き方と例文
語句割合
奥向100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また長崎から取り寄せた伽羅きゃらで櫛をかせ、そのみねに銀の覆輪ふくりんをかけて「源内櫛げんないぐし」という名で売出したのが大当りに当って、かみは田沼様の奥向おくむきからしもは水茶屋の女にいたるまで
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
聞けばこの母親娘がある屋敷やしき奥向おくむき奉公中ほうこうちう臨時りんじ頂戴物てうだいものもある事なればと不用分ふようぶんの給料を送りくれたる味の忘られず父親のお人よしなるに附込つけこみて飽迄あくまで不法ふはふちんじたるものゝよしそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
御広敷とは大奥に出仕する役人の詰所つめしょをいうので、役人には御広敷御用人を主席にして次に御用達、番頭、番衆等がある。すべ奥向おくむきの事務及奥女中の取締をつかさどる。添番衆は極めて軽い身分である。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)