“いんび”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:インビ
語句割合
淫靡59.3%
隠微25.9%
因備3.7%
婬靡3.7%
淫卑3.7%
淫媚3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
闇に咲く淫靡いんびな女達が、不思議な繁昌を見せているあの柳原土手である、それゆえにこそ、くぐり屋台の六つ七つは当り前だった。
老中の眼鏡 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
それに、はっきり自分で意識していたわけではなかったが、故郷の自然というものが、隠微いんびの間に彼をひきつけていたこともたしかだった。
次郎物語:02 第二部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
因備いんびの腰抜け、あきれたものだよ
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
女の男を回避するような行為がひどく覚官的であるが、それがごう婬靡いんびでないのは簡浄かんじょうな古語のたまものである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
剣道の奥義おうぎを会得するために念々修業しております、しかるにあの娘たちは淫卑いんび猥雑わいざつ、けがらわしき言動を以てわれわれを悩まし、神聖なる草庵を汚涜おとくいたします
似而非物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
トムは、ポケットをさぐって、真鍮しんちゅう貨幣ダラを出してみせた。貨幣の両面には、淫媚いんびな清国人の笑い顔がポンチ絵風に浮かしてあった。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)