“いくほん”の漢字の書き方と例文
語句割合
幾本100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これよりはわが大日本帝國だいにつぽんていこく領地りようちであること表示ひやうしするために、幾本いくほん日章旗につしようき海岸かいがんひるがへしていても、一朝いつてう此處こゝ立去たちさつたあとことは、すくなからず氣遣きづかはれるのである。
屋根にはイルミネーションがつき、前面には金銀のまくが下がり、幾本いくほんものはたがにぎやかに立ちならび、すべて新吉の町につくったものと少しもわりませんでした。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
石畳の上は、あわい燈のあかりでぬるぬる光っていた。温い夜風が、皆の裾を吹いて行く。井戸の中には、幾本いくほんも縄がさがって「ううん、ううん」うなり声が湧いていた。
風琴と魚の町 (新字新仮名) / 林芙美子(著)