“鮪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まぐろ82.5%
しび12.5%
あか1.3%
まぐら1.3%
やすけ1.3%
シビ1.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下町気質したまちかたぎよりは伝法でんぼうな、山の手には勿論縁の遠い、——云わば河岸のまぐろすしと、一味相通ずる何物かがあった。
魚河岸 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
十八貫のおひらめ、三貫のまぐろふか、その他大物を狙ふのは、徒らに骨が折れて、職釣としては効果的であるが、遊釣としては適度でない。
日本の釣技 (新字旧仮名) / 佐藤惣之助(著)
「そうして小僧さん、お前はお化けや狼の出るという山の傍で、まぐろや鯨より大きな金目かねめのものを持っていて、それでこわくはないのかい」
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
第二十四代の天皇仁賢にんけんの時代には、やはり天皇の死んだあとに、大臣平群真鳥へぐりのまとりとその子のしびが反抗した。
蘇我ノ蝦夷えみし平群へぐりしび、蘇我ノ赤魚あかお押返おさかえ毛屎けくそ阿曇あずみ蛍虫ほたる——などはまだよいが、巨勢こせ屎子くそこという女性がある。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日本書紀第十六巻に記録された、太子がしびという男に与えた歌にも「ない」が現われており、またその二十九巻には天武てんむ天皇のみ代における土佐国とさのくに大地震とそれに伴なう土地陥没の記録がある。
日本人の自然観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
片手かたてづまみの大皿おほざらすしは、鐵砲てつぱう銃口すぐちそろへ、めざすてきの、山葵わさびのきいたあかいのはとくのむかし討取うちとられて、遠慮ゑんりよをした海鰻あなごあまいのがあめのやうに少々せう/\とろけて、はまぐりがはがれてる。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なアに鶴や膃肭臍が滅多に取れるものか。豚の脂や仙台まぐら脂肪肉あぶらみで好いのだ。脂でさへあれば胼あかぎれには確に効く。此奴を一貝ひとかひ一銭に売るんだが二貫か三貫か資本もとで一晩二両三両の商売あきなひになる。詐偽も糞もあるもんか。商人は儲けさへすりやア些と位人に迷惑を掛けてもかまはんのだ。
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
とろだってないんだし、こっちには。山葵わさびの利いていないやすけなんていったい、人間の食べるものなのだろうか。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
平群ヘグリシビの愛人かげ媛が、鮪の伐たれたのを悲しんで作つた歌の大部分をなして居るこれだけの文章は、主題に入らないで、経過した道筋を述べたてゝゐるだけである。
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)