“資本”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もとで73.0%
もと19.5%
しほん4.4%
ストック0.6%
たね0.6%
ひだね0.6%
ジキリ0.6%
モトデ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生活の資本もとでを森林に仰ぎ、檜木笠ひのきがさ、めんぱ(割籠わりご)、お六櫛ろくぐしたぐいを造って渡世とするよりほかに今日暮らしようのない山村なぞでは
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ほぼ見極みきわめをつけて、幾年目にどれだけの資本もとが出来るという勘定をすることぐらい、新吉にとって興味のある仕事はなかった。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
其のうち僕は三百円しか頂戴せんじゃねえか、だから千や二千の資本しほんを貸して、僕の後立うしろだてになっても君が腹の立つ事は少しもあるめえ
アダム・スミスは、労働の労賃に関する章において、社会の資本ストックまたは収入のあらゆる増加をもって労働の維持のための基金と考えている。
あらそひしが一座の中に目玉めだまの八と云ふ惡者は今宵こよひ大いに仕合せわるく一文なしにまけ詮方せんかたつきしかば貸元の多兵衞に向ひコレ親分資本たねかして呉れ餘り敗軍はいぐんせしと云へば多兵衞はなにが二貫や三貫の端錢はしたぜに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
天下のたみ寒き者多し独り温煖あたたかならんやとのたまいし。そうの太祖が大度たいどを慕い。あまねく慈善を施せしも。始め蛍の資本ひだねより。炭もやくべき大竈おおかまどと成りし始末の満尾まんび迄。御覧をねがうというよしの。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
たかが、一助役ボーシンにすぎない金五郎は、こういう旦那ばくちに入る柄ではなかったが、大庭親分が、資本ジキリを貸してくれたので、大胆な張りかたをすることが出来た。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
それにしても女を口説く資本モトデだけで沢山だといふ心掛はこれまた至極さつぱりしてゐて見上げたものだし
盗まれた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)