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狂
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ぐる
ふりがな文庫
“
狂
(
ぐる
)” の例文
驚
(
おどろ
)
いて、
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
をしっかりとくわえて
暗
(
くら
)
い
空
(
そら
)
に
舞
(
ま
)
い
上
(
あ
)
がり、
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いで
夜
(
よる
)
の
間
(
あいだ
)
を
暴風
(
ぼうふう
)
と
戦
(
たたか
)
いながらかけりました。
赤い船とつばめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
園
(
その
)
はもの
狂
(
ぐる
)
はしいまで、
慌
(
あはたゞ
)
しく
外套
(
ぐわいたう
)
を
脱
(
ぬ
)
いだ。トタンに、
其
(
そ
)
の
衣絵
(
きぬゑ
)
さんの
白
(
しろ
)
い
幻影
(
げんえい
)
を
包
(
つゝ
)
むで
隠
(
かく
)
さうとしたのである。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
建振熊命
(
たけふるくまのみこと
)
は、何をと言いながら、死にもの
狂
(
ぐる
)
いで攻めかけ攻めかけしました。しかし、どんなにあせっても敵はそれなりひと足も
退
(
ひ
)
こうとはしませんでした。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
これ、これ、お
前
(
まえ
)
たちがいくら
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いになったところで、
猫
(
ねこ
)
にかなうものではない。一ぴき
残
(
のこ
)
らず
食
(
く
)
い
殺
(
ころ
)
されて、この
野原
(
のはら
)
の
土
(
つち
)
になってしまう。わたしはそれを
見
(
み
)
るのがかわいそうだ。
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「こわい。」と、
徳
(
とく
)
ちゃんが、
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
しました。
勇
(
ゆう
)
ちゃんは、
独
(
ひと
)
りしにもの
狂
(
ぐる
)
いに
土
(
つち
)
を
拾
(
ひろ
)
って
投
(
な
)
げていました。そのうち、
土
(
つち
)
がお
化
(
ば
)
けにあたったのか
二百十日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
よくある
習
(
ならひ
)
で——
醫師
(
いしや
)
の
手
(
て
)
ぬかり、
看護婦
(
かんごふ
)
の
不深切
(
ふしんせつ
)
。
何
(
なん
)
でも
病院
(
びやうゐん
)
の
越度
(
をちど
)
と
思
(
おも
)
つて、
其
(
それ
)
が
口惜
(
くや
)
しさに、もの
狂
(
ぐる
)
はしく
大
(
おほき
)
な
建
(
たて
)
ものを
呪詛
(
のろ
)
つて
居
(
ゐ
)
るんだらう。……
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ここでいちばん
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いに
猫
(
ねこ
)
と
戦
(
たたか
)
って、うまく
勝
(
か
)
てば、もうこれからは
世
(
よ
)
の中に
何
(
なに
)
もこわいものはない、
天井裏
(
てんじょううら
)
だろうが、
台所
(
だいどころ
)
だろうが、
壁
(
かべ
)
の
隅
(
すみ
)
だろうが、
天下
(
てんか
)
はれてわれわれの
領分
(
りょうぶん
)
になるし
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
それはまちがいもなく、いままで、
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いになって
探
(
さが
)
していた、かわいい
子供
(
こども
)
でありました。
春
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
園
(
その
)
は、もの
狂
(
ぐる
)
はしく、
面影
(
おもかげ
)
の
白
(
しろ
)
い、
髪
(
かみ
)
の
黒
(
くろ
)
い、
裳
(
もすそ
)
の、
胸
(
むね
)
の、
乳
(
ちゝ
)
のふくらみのある
友染
(
いうぜん
)
を、
端坐
(
たんざ
)
した
膝
(
ひざ
)
に
寝
(
ね
)
かして、うちつけに、
明白
(
めいはく
)
に、
且
(
か
)
つ
夢
(
ゆめ
)
に
遠慮
(
ゑんりよ
)
のないやうに
恋
(
こひ
)
を
語
(
かた
)
つた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ペスは、
心
(
こころ
)
のうちできっとだれかもらいにきてくださると
思
(
おも
)
っていたのにちがいない、そして、とうとうだれもきてくれないと
知
(
し
)
ると、
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いで
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
してきたのだ。
ペスをさがしに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
すずめは、
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いに
飛
(
と
)
んで、すいと
黒
(
くろ
)
くしげったかしの
木
(
き
)
の
中
(
なか
)
へ
下
(
お
)
りると、もずはついにその
姿
(
すがた
)
を
見失
(
みうしな
)
ってしまったので、そばの
高
(
たか
)
いすぎの
木
(
き
)
の
頂
(
いただき
)
に
下
(
お
)
りて
止
(
と
)
まりました。
もずとすぎの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
みんなは、それをおもしろがって、わざと
帰
(
かえ
)
りには、
与助
(
よすけ
)
を
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
して、さっさときかかりますと、
与助
(
よすけ
)
は
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いになってみんなを
呼
(
よ
)
び
止
(
と
)
めながら、
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
いかけてきました。
おおかみと人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
電燈
(
でんとう
)
は二、三
度
(
ど
)
明滅
(
めいめつ
)
したが、
線
(
せん
)
が
切断
(
せつだん
)
されたとみえて、まったく
消
(
き
)
えてしまった。
裏
(
うら
)
の
大
(
おお
)
きな
桜
(
さくら
)
と、かしの
木
(
き
)
のほえる
音
(
おと
)
が、
闇
(
やみ
)
のうちで
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いに
戦
(
たたか
)
っている
獣
(
けもの
)
のうなり
声
(
ごえ
)
を
想像
(
そうぞう
)
させました。
台風の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
狂
常用漢字
中学
部首:⽝
7画
“狂”を含む語句
狂人
狂言
偏執狂
気狂
狂気
狂犬
物狂
狂氣
頓狂
狂乱
狂死
狂者
狂風
酔狂
死物狂
癲狂院
狂喜
素頓狂
発狂
狂暴
...