“台所”のいろいろな読み方と例文
旧字:臺所
読み方割合
だいどころ72.7%
だいどこ19.7%
ケチン1.5%
ここ1.5%
だいところ1.5%
でえどこ1.5%
クーヘ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よるもうっかりながしのしたや、台所だいどころすみものをあさりに出ると、くらやみに目がひかっていて、どんな目にあうかからなくなりました。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
火事できのこが飛んで来たり、御茶おちゃ味噌みその女学校へ行ったり、恵比寿えびす台所だいどこと並べたり、或る時などは「わたしゃ藁店わらだなの子じゃないわ」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
賢夫人と長女が、組になって台所ケチンを見物に行ったとき、間もなく、二人がなにをいいにくるか、そのとき、もう予知していたのである。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
開けて、台所ここまで届けて呉れますわ。郵便もね。でも、広告などは、その小門を一寸開けて、そこから投げ込んで行きますが
石塀幽霊 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
「はてな。」とおもって、馬吉うまきちがこわごわはいして、二かいからそっとのぞいてみますと、おりからさしつきひかりで、さっきの山姥やまうばが、台所だいところのおかままえすわって、ひとごとをいっているのがえました。
山姥の話 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ウイ、だからわっしが出入っちゃ、どんな事で暴露ばれようも知れねえというはらだ。こっちあ台所でえどこまでだから、ちっとも気がつかなかったが、先方さきじゃ奥から見懸けたもんだね。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
女のひとは、三つのK(子供キンダア台所クーヘ教会キルヘ)だし……。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)