“だいどこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
台所72.2%
臺所11.1%
臺處11.1%
台処5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
絹足袋の、しずかな畳ざわりには、客の来たのを心着かなかった鞠子のおさんも、旦那様の踏みしだいて出る跫音あしおとに、ひょっこり台所だいどこから顔を見せる。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
手撈てさぐりに、火鉢の抽斗ひきだしからマツチを取出すと、手捷てばしこすりつけて、一昨日おとゝひ投出ほうりだして行つたまゝのランプを、臺所だいどこの口から持つて來て、火をけたが、もう何をする勇氣もなく、取放とりツぱなしの蒲團の上に
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
のぶさんの下駄げたれがげてかう、臺處だいどこほうんでおいたら子細しさいはあるまい、さあへてれをおしと世話せわをやき、鼻緒はなをれしを片手かたてげて、それならのぶさんいつておいで
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
台処だいどこほをり込んで置たら子細はあるまい、さあ履き替へてそれをお出しと世話をやき、鼻緒の切れしを片手に提げて、それなら信さん行ておいで後刻のちに学校で逢はうぜの約束
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)