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小梅
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こうめ
ふりがな文庫
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小梅
(
こうめ
)” の例文
もしこれが
小梅
(
こうめ
)
の
伯母
(
をば
)
さん見たやうな人であつたら———
小梅
(
こうめ
)
のをばさんはお
糸
(
いと
)
と自分の二人を見て何とも
云
(
い
)
へない
情
(
なさけ
)
のある声で
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
一犬
(
いっけん
)
虚
(
きょ
)
に
吠
(
ほ
)
えて
万犬
(
ばんけん
)
実
(
じつ
)
を伝うといってナ、
小梅
(
こうめ
)
あたりの半鐘が
本所
(
ほんじょ
)
から川を越えてこの駒形へと、順にうつって来たものとみえやす」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
川向うの
小梅
(
こうめ
)
の友人の所へ、
碁
(
ご
)
を囲みに行くのだと云って、暖い晩だったので大島の袷に
鹽瀬
(
しおぜ
)
の
羽織
(
はおり
)
丈けで、
外套
(
がいとう
)
は着ず、ブラリと出掛けた。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
眞つ直ぐに兩國へかゝると、橋の
袂
(
たもと
)
で何處かの小僧さんが待つて居て、『増屋の主人が
小梅
(
こうめ
)
の
寮
(
れう
)
に居るから、
其方
(
そつち
)
へ持つて行くやうに』といふ
傳言
(
ことづて
)
です
銭形平次捕物控:075 巾着切の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
廣
(
ひろ
)
うなれば
次第
(
しだい
)
に
御器量
(
ごきりよう
)
まし
給
(
たま
)
ふ、
今宵
(
こよひ
)
小梅
(
こうめ
)
が三
味
(
み
)
に
合
(
あは
)
せて
勸進帳
(
くわんじんちやう
)
の一くさり、
悋氣
(
りんき
)
では
無
(
な
)
けれど
彼
(
か
)
れほどの
御修業
(
ごしゆげう
)
つみしも
知
(
し
)
らで、
何時
(
いつ
)
も
昔
(
むか
)
しの
貴郎
(
あなた
)
とおもひ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
おれァ、一
度
(
ど
)
、
半蔵松葉
(
はんぞうまつば
)
の
粧
(
よそ
)
おいという
花魁
(
おいらん
)
を、
小梅
(
こうめ
)
の
寮
(
りょう
)
まで
乗
(
の
)
せたことがあったっけが、
入山形
(
いりやまがた
)
に一つ
星
(
ぼし
)
の、
全盛
(
ぜんせい
)
の
太夫
(
たゆう
)
を
乗
(
の
)
せた
時
(
とき
)
だって、こんないい
気持
(
きも
)
はしなかったぜ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
お
前
(
まへ
)
に
去年
(
きよねん
)
私
(
わたし
)
が
寸白
(
すばこ
)
で
引
(
ひ
)
いてゐる
時分
(
じぶん
)
、
宅
(
うち
)
へ
療治
(
れうぢ
)
に
来
(
き
)
たに、
梅喜
(
ばいき
)
さんの
療治
(
れうぢ
)
は
下手
(
へた
)
だが、
何処
(
どこ
)
か
親切
(
しんせつ
)
で
彼様
(
あん
)
な
実
(
じつ
)
の
有
(
あ
)
る人はないツて、
宅
(
うち
)
の
小梅
(
こうめ
)
が
大変
(
たいへん
)
お
前
(
まへ
)
に
岡惚
(
をかぼ
)
れをしてゐたよ
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
以前
(
いぜん
)
、
牛込
(
うしごめ
)
の
矢來
(
やらい
)
の
奧
(
おく
)
に
居
(
ゐ
)
た
頃
(
ころ
)
は、
彼處等
(
あすこいら
)
も
高臺
(
たかだい
)
で、
蛙
(
かへる
)
が
鳴
(
な
)
いても、たまに
一
(
ひと
)
つ
二
(
ふた
)
つに
過
(
す
)
ぎないのが、もの
足
(
た
)
りなくつて、
御苦勞千萬
(
ごくらうせんばん
)
、
向島
(
むかうじま
)
の
三
(
み
)
めぐりあたり、
小梅
(
こうめ
)
の
朧月
(
おぼろづき
)
と
言
(
い
)
ふのを
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そうして「意気なお方につり合ぬ、野暮なやの字の屋敷者」という皮肉な嘲笑を甘んじて受けなければならぬ。およそ「胸の煙は瓦焼く
竈
(
かまど
)
にまさる」のは「粋な
小梅
(
こうめ
)
の名にも似ぬ」のである。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
あんまりないが、子供の時、
小梅
(
こうめ
)
の
釣堀
(
つりぼり
)
で
鮒
(
ふな
)
を三
匹
(
びき
)
釣った事がある。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
元日に使います
小梅
(
こうめ
)
すなわち
信濃梅
(
しなのうめ
)
は梅の一変種であります。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
長吉は全く絶望してしまった。長吉は役者になりたい自分の主意を通すには、同情の深い
小梅
(
こうめ
)
の伯父さんに頼るより
外
(
ほか
)
に道がない。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
何
(
なん
)
の
氣
(
け
)
も
無
(
な
)
い
事
(
こと
)
だに
心配
(
しんはい
)
は
無用
(
むよう
)
、
小梅
(
こうめ
)
は
八木田
(
やぎた
)
が
年來
(
としごろ
)
の
持物
(
もちもの
)
で、
人
(
ひと
)
には
指
(
ゆび
)
をもさゝしはせぬ、ことには
彼
(
あ
)
の
痩
(
や
)
せがれ、
花
(
はな
)
は
疾
(
と
)
くに
散
(
ち
)
つて
紫蘇葉
(
しそは
)
につゝまれようと
言
(
い
)
ふ
物
(
もの
)
だに
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私は
白銀町
(
しろかねちょう
)
三丁目の
近卯
(
きんう
)
と申します
鼈甲問屋
(
べっこうどんや
)
の若い者ですが、
小梅
(
こうめ
)
の水戸様へ参ってお払いを百金戴き、首へ掛けて
枕橋
(
まくらばし
)
まで参りますると、ポカリと
胡散
(
うさん
)
な奴が突き当りましたから
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
は
全
(
まつた
)
く絶望してしまつた。
長吉
(
ちやうきち
)
は役者になりたい自分の
主意
(
しゆい
)
を
通
(
とほ
)
すには、同情の深い
小梅
(
こうめ
)
の
伯父
(
をぢ
)
さんに頼るより
外
(
ほか
)
に道がない。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
あゝあの
聲
(
こゑ
)
は
旦那樣
(
だんなさま
)
、三
味
(
み
)
線
(
せん
)
は
小梅
(
こうめ
)
さうな、いつの
間
(
ま
)
に
彼
(
あ
)
のやうな
意氣
(
いき
)
な
洒落
(
しやれ
)
ものに
成
(
な
)
り
給
(
たま
)
ひし、
由斷
(
ゆだん
)
のならぬと
思
(
おも
)
ふと
共
(
とも
)
に、
心細
(
こゝろほそ
)
き
事
(
こと
)
堪
(
た
)
えがたう
成
(
な
)
りて、
締
(
しめ
)
つけられるやうな
苦
(
く
)
るしさは
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
三度目に
掛合
(
かけあ
)
つた
老車夫
(
らうしやふ
)
が、やつとの事でお
豊
(
とよ
)
の望む
賃銀
(
ちんぎん
)
で
小梅
(
こうめ
)
行
(
ゆ
)
きを承知した。
吾妻橋
(
あづまばし
)
は午後の日光と
塵埃
(
ぢんあい
)
の中におびたゞしい
人出
(
ひとで
)
である。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
両側とも商店が並んでいるが、源森川を渡った事から考えて、わたくしはむかしならば
小梅
(
こうめ
)
あたりを行くのだろうと思っている
中
(
うち
)
、車掌が次は
須崎町
(
すさきまち
)
、お降りは御在ませんかといった。
寺じまの記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
小梅
(
こうめ
)
の伯父なる
蘿月宗匠
(
らげつそうしょう
)
は早くも名人になるべき素質があると見抜いて
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
文化年間に至って百花園の創業者
佐原菊塢
(
さわらきくう
)
が八重桜百五十本を白髭神社の南北に植えた。それから
凡
(
およそ
)
三十年を経て天保二年に隅田村の庄家阪田氏が二百本ほどの桜を
寺島
(
てらじま
)
須崎
(
すさき
)
小梅
(
こうめ
)
三村の堤に植えた。
向嶋
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
午後
(
ひるすぎ
)
から
亀井戸
(
かめいど
)
の
竜眼寺
(
りゅうがんじ
)
の書院で
俳諧
(
はいかい
)
の
運座
(
うんざ
)
があるというので、
蘿月
(
らげつ
)
はその日の午前に訪ねて来た長吉と
茶漬
(
ちゃづけ
)
をすました
後
(
のち
)
、
小梅
(
こうめ
)
の
住居
(
すまい
)
から
押上
(
おしあげ
)
の
堀割
(
ほりわり
)
を
柳島
(
やなぎしま
)
の方へと連れだって話しながら歩いた。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
小梅
(
こうめ
)
の里の
知人
(
しりびと
)
の家にその日を送っている始末。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
梅
常用漢字
小4
部首:⽊
10画
“小梅”で始まる語句
小梅瓦町
小梅村
小梅町