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黄薔薇
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きばら
ふりがな文庫
“
黄薔薇
(
きばら
)” の例文
微風も一繊雲もないのに、ゆらゆらとその潮が動くと、水面に近く、
颯
(
さっ
)
と
黄薔薇
(
きばら
)
のあおりを打った。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
後房の園には、
黄薔薇
(
きばら
)
の香が
蒸
(
む
)
れ匂い、
苑廊
(
えんろう
)
の
欄
(
らん
)
には、ペルシャ猫が
腹這
(
はらば
)
っていた。猫は眠った振りして、中央アジア産の白い
狆
(
ちん
)
がいま
蜂
(
はち
)
を捕えて
嬲
(
なぶ
)
っているさまを薄目で見ている。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
同一
(
おなじ
)
色にコスモスは、庭に今
盛
(
さかり
)
だし、四季咲の
黄薔薇
(
きばら
)
はちょいと
覗
(
のぞ
)
いてももうそこらの垣根には咲いている、とメトロポリタンホテルは近し、耳
馴
(
な
)
れぬ
洋犬
(
かめ
)
は吠えるし、汽笛は鳴るし
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もう一度、以前、日比谷の興行で綺麗な
鸚鵡
(
おうむ
)
が引金を口で切って、
黄薔薇
(
きばら
)
の
蕋
(
しべ
)
を射て当てて、花弁を円く輪に散らしたのを見て覚えている。——扱い
人
(
て
)
は、たしか
葡萄牙
(
ポルトガル
)
人であったと思う。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
黄
常用漢字
小2
部首:⿈
11画
薔
漢検1級
部首:⾋
16画
薇
漢検1級
部首:⾋
16画
“黄薔薇”で始まる語句
黄薔薇色