“鴨南蛮”の読み方と例文
読み方割合
かもなんばん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
カステラや鴨南蛮かもなんばんが長崎を経て内地に進み入り、遂に渾然こんぜんたる日本的のものになったと同一の実例であろう。
銀座 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「なんでも江戸の坊様に御馳走をしなくちゃあならないというので、蕎麦そばはとを入れて食わしてくれたっけ。鴨南蛮かもなんばんというのはあるが、鳩南蛮はあれっきり食った事がねえ。」
里芋の芽と不動の目 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しかし蒲鉾かまぼこの種が山芋やまいもであるごとく、観音かんのんの像が一寸八分の朽木くちきであるごとく、鴨南蛮かもなんばんの材料が烏であるごとく、下宿屋の牛鍋ぎゅうなべが馬肉であるごとくインスピレーションも実は逆上である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)