鳥毛とりげ)” の例文
上白下黒白黒の釘貫くぎぬきの旗や、白い鳥毛とりげ二つ、団子の馬印が立てられて、有馬豊氏とようじ、同忠郷の占拠を示し、三の丸田尻門辺には立花忠茂の上白下黒、黒の処に紋ある旗や
島原の乱 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
さながらに白昼の如く、緞子どんすの長椅子、鳥毛とりげの寝台、絹紗のとばり、眼を驚かすばかりなり。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
此伊賀が閉口へいこうさせて見すべければ呉々も大膳殿明日みやうにちは怒を發し給ふなと戒め夫より翌日よくじつの支度にぞ掛りけるはや其夜も明て卯の上刻となれば赤川大膳先驅さきどもとして徒士四人先箱二ツ鳥毛とりげの一本道具を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かけ銀拵ぎんごしらへの茶辨當ちやべんたう合羽籠かつぱかご兩掛りやうがけあとより徒士かち四人朱網代しゆあじろ駕籠侍かござふらひ四人打物うちものを持せ常樂院天忠和尚てんちうをしやう引續ひきつゞいておな供立ともたてにて黒叩くろたゝき十文字のやりを持せしは山内伊賀亮やまのうちいがのすけなり其次にも同じ供立に鳥毛とりげやり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)