香港ほんこん)” の例文
それは、台湾から香港ほんこんに渡る船の中である。当時の打狗たかおから香港まで、日本貨十円といふのが三等の賃金で、その代り、苦力くりいと同房の船底である。
風邪一束 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
新嘉坡しんがぽうる香港ほんこんなどで夏花なつばなの盛りに逢つて来た鏡子は、この草や木を見て、東のはてのつゝましい国に帰つて来たと云ふ寂しみを感じぬでもなかつた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
流汗をふるいつつ華氏九十九度の香港ほんこんより申し上げそろ佐世保させほ抜錨ばつびょうまでは先便すでに申し上げ置きたる通りに有之これあり候。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)