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風月
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ふうげつ
ふりがな文庫
“
風月
(
ふうげつ
)” の例文
暫くの間であったが、
風月
(
ふうげつ
)
の洋菓子などふんだんにあった。ボンボンといって一粒ごとにいろいろの銘酒を入れた球状の菓子もある。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
これを相手に月に
薪
(
まき
)
が何
把
(
ば
)
炭が何俵の勘定までせられ、「
母
(
おっか
)
さん、そんな事しなくたって、菓子なら
風月
(
ふうげつ
)
からでもお取ンなさい」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
元は岡野今の
風月
(
ふうげつ
)
の前のところへ来ると、古道具屋の夜店が並んでいます。ひょいと見ると、小さな
厨子
(
ずし
)
に
這入
(
はい
)
っている不動様が出ている。
幕末維新懐古談:75 不動の像が縁になったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
鍋町
(
なべちょう
)
の
風月
(
ふうげつ
)
の二階に、すでにそのころから
喫茶室
(
きっさしつ
)
があって、片すみには古色
蒼然
(
そうぜん
)
たるボコボコのピアノが一台すえてあった。
銀座アルプス
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
という話だったが、
生憎
(
あいにく
)
、私が行けないと姫草が言ったとかで、あとから歌舞伎座の番組と一緒に妻と子供へと言って
風月
(
ふうげつ
)
のカステラを送って来たりした。
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
斯くて
風月
(
ふうげつ
)
ならで訪ふ人もなき嵯峨野の奧に、世を隔てて安らけき
朝夕
(
あさゆふ
)
を樂しみ
居
(
ゐ
)
しに、世に在りし時は弓矢の
譽
(
ほまれ
)
も
打捨
(
うちすて
)
て、狂ひ
死
(
じに
)
に死なんまで
焦
(
こが
)
れし横笛。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
西洋から帰ってからは、日曜に
銀座
(
ぎんざ
)
の
風月
(
ふうげつ
)
へよくコーヒーを飲みに出かけた。当時ほかにコーヒーらしいコーヒーを飲ませてくれる家を知らなかったのである。
コーヒー哲学序説
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
胃の工合があまりよくなかったが気分がいいので乗合自動車で銀座へ行った、そして例のように
風月
(
ふうげつ
)
へはいってコーヒーを呑んだ。胃がよくないと思って一杯でよしたのであった。
病中記
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
“風月”の意味
《名詞》
風月(ふうげつ)
風と月。
風や月など自然を題材として詩歌をつくること。
自然の風物。
(出典:Wiktionary)
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
月
常用漢字
小1
部首:⽉
4画
“風月”で始まる語句
風月之本主
風月堂