“顎髭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あごひげ88.9%
あこひげ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あなたは、あまりに興奮し過ぎる。あなたはもっと現実を見なければいけない」顎髭あごひげたくわえた五十近い艦長は、若者をなだめるようにいった。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
通りすがりに、何の気なしに中を覗いて見ると、つい鼻先きの寝台の上に、若い男の、薄い顎髭あごひげを生やした、ろうのような顔が仰向いているのがちらりと見えた。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
デニー博士は、頬髭ほほひげ顎髭あこひげの中から、疲れた色を見せていた。長身猫背ねこぜを丸くし、右手ににぎったステッキで歩行をたすけている。これが、かの有名な火星探険協会長のデニー博士の姿である。
火星探険 (新字新仮名) / 海野十三(著)