“霜風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しもかぜ66.7%
そうふう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
するとはるか向うの丘の上に在る王宮の中から、美しい音楽のひびきが、身を切るような霜風しもかぜに連れて吹き込んで来ました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
清麿は、身をこおらせて、じっと、聞き澄ましていた。唇の色まで霜風しもかぜにふかれてあおかった。——然し、彼の性来多感の血は、少年のように、皮膚の下にたぎり立っていた。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
初平三年の辛未かのとひつじ、十一月七日の夜だった。巨星は果たして地に墜ちたのだ。夜もすがら万梢悲々ばんしょうひひ霜風そうふうにふるえて、濃き血のにおいとともに夜はあけた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)