“しもかぜ”の漢字の書き方と例文
語句割合
霜風100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
するとはるか向うの丘の上に在る王宮の中から、美しい音楽のひびきが、身を切るような霜風しもかぜに連れて吹き込んで来ました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
清麿は、身をこおらせて、じっと、聞き澄ましていた。唇の色まで霜風しもかぜにふかれてあおかった。——然し、彼の性来多感の血は、少年のように、皮膚の下にたぎり立っていた。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうして片手をびんの栓へかけて、出会いがしらに毒薬をふりかけてくれようと、血眼ちまなこで駈けまわりましたが、不思議や悪魔はどこへ行ったか影も形も無く、只霜風しもかぜが身を切るように冷たくて
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)