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険難
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けんのん
ふりがな文庫
“
険難
(
けんのん
)” の例文
掌のうえに
載
(
の
)
せてやると、
険難
(
けんのん
)
がって鼻をくんくんいわせる。その様子はまるで人間の子供が、「もういい。もういい。」と云っているように見える。
犬の生活
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
だが、その吠える声になんらの
険難
(
けんのん
)
はありませんでした。それは自他の警戒のために吠ゆるのではなく、むしろ驚異のために吠えたようなものです——
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
本人に暗記さしておけばいいようなもんだが、日本人と違って外国人は買収が利くんだから、つまるところ、密書を持たせるよりも
険難
(
けんのん
)
な事になるんだ。
人間レコード
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「床屋にも何にも、下町じゃ何てますか、
山手
(
やまのて
)
じゃ、
皆
(
みんな
)
が火の玉の愛吉ッていいましてね、
険難
(
けんのん
)
な野郎でさ。」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一体ならば迎いなど受けずともこの天変を知らず顔では済まぬ
汝
(
おまえ
)
が出ても来ぬとはあんまりな大勇、汝のお蔭で
険難
(
けんのん
)
な使いをいいつかり、
忌々
(
いまいま
)
しいこの
瘤
(
こぶ
)
を見てくれ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
「並んで歩いては
険難
(
けんのん
)
だ。なんでもよい、先に立て」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「あんな
娘
(
こ
)
を傍におくと、
険難
(
けんのん
)
だよ。」
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
一体ならば迎ひなど受けずとも此天変を知らず顔では済まぬ汝が出ても来ぬとは
余
(
あんま
)
りな大勇、汝の御蔭で
険難
(
けんのん
)
な使を吩咐かり、忌〻しい此瘤を見て呉れ、笠は吹き攫はれる
全濡
(
ずぶぬれ
)
にはなる
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
“険難”の意味
《名詞》
危険と感じること。また、そのようなさま。
不安に思うこと。また、そのようなさま。
(出典:Wiktionary)
険
常用漢字
小5
部首:⾩
11画
難
常用漢字
小6
部首:⾫
18画
“険難”で始まる語句
険難性
険難千方
険難至極