“関係（かかりあ）”の例文

つまらない連中に関係（かかりあ）って、もしものことがあろうものなら、使命（つかい）を全うすることが出来ぬ。……そうだ、あいつらをマイてやろう

前記天満焼 (新字新仮名) ／国枝史郎(著)

「他人（ひと）のことみたいに言っちゃいけません。あなただって関係（かかりあ）いのあることなんです。ともかく、降りて来てください」

平賀源内捕物帳：萩寺の女 (新字新仮名) ／久生十蘭(著)

まあ、そんな訳だから何も好んで山𤢖なんぞに関係（かかりあ）うことは無い、打捨（うっちゃ）って置く方が可（い）いよ。

飛騨の怪談 (新字新仮名) ／岡本綺堂(著)

おまけにあの騒ぎに驚いて、私の顔を見ると忽ち逃げ出して行っちまったような薄情男、人間じゃないわ。こんな人に関係（かかりあ）っていたら、この先どんな恥を掻されるか知れやしない

耳香水 (新字新仮名) ／大倉燁子(著)

「何にあの男だって唯の男サ」と真蔵は起上（たちあ）がりながら「然（けれ）ども先（ま）ア関係（かかりあ）わんが可い」

竹の木戸 (新字新仮名) ／国木田独歩(著)

支店長が、自分に万事を打ち明ける如（ごと）く、自分は自分の部下の関という男を信任して、色々と相談相手にしておった。ところがこの男がある芸妓（げいしゃ）と関係（かかりあ）って、何時の間にか会計に穴を明けた。

それから (新字新仮名) ／夏目漱石(著)

「して、御方と覚明とのお関係（かかりあ）いは？」

剣難女難 (新字新仮名) ／吉川英治(著)

甚三殺しと関係（かかりあ）い、その後ずっと甲州へ隠れ、さらに急流富士川を下り、東海道へ出現し、江戸は将軍お膝元で、かえって燈台下（もと）暗しというので、大胆にも忍んで来たのであった。

名人地獄 (新字新仮名) ／国枝史郎(著)

「怖いとも思わないが、好んで其（そ）んなものに関係（かかりあ）う必要も無いじゃアないか。」

飛騨の怪談 (新字新仮名) ／岡本綺堂(著)

関	常用漢字小４部首:⾨ 14画
係	常用漢字小３部首:⼈ 9画