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鋲
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びやう
ふりがな文庫
“
鋲
(
びやう
)” の例文
千万の誓ひの言葉や、
鋲
(
びやう
)
のやうにしつかりとめた筈の純粋さなぞは、泥土にまみれて平気なのであらう……。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
新しく
均
(
な
)
らされた土の上には、亜鉛屋根だの、軒燈だの、白木の門などが出来て、今まで
真鍮
(
しんちゆう
)
の
鋲
(
びやう
)
を打つたやうな星の光もどうやら鈍くなり、電気燈が
晃々
(
くわう/\
)
とつくやうになつた。
亡びゆく森
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
ハイネは静夜の星を仰いで蒼空に於ける金の
鋲
(
びやう
)
と言つたが、天文学者はこれを詩人の
囈言
(
うはごと
)
として一笑に付するであらうが、星の真相はかへつてこの一句の中に現はれてゐるかも知れない。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
二年前まではこの中学の校舎は兵営だつたため、控所の
煉瓦敷
(
れんぐわじき
)
は兵士の靴の
鋲
(
びやう
)
や銃の
床尾鈑
(
しやうびばん
)
やでさん/″\破壊されてゐた。汗くさい軍服の
臭
(
にほ
)
ひ、油ツこい長靴の臭ひなどを私は壁から
嗅
(
か
)
ぎ出した。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
日が暮れると
東南風
(
シロッコ
)
が吹いて、天幕が重い音を立ててゐました。そこへ、不意に白人の紳士が
帳
(
とばり
)
を挙げて私たちを
覗
(
のぞ
)
きました。紳士は
鋲
(
びやう
)
をつけた旅行靴を鳴らして、天井とすれ/\に入つて来ました。
亜剌比亜人エルアフイ
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
“鋲”の解説
鋲(びょう)とは、金属製の留め具の一種。スタッドともいう。例外的に金属製でないものもある。なお、「鋲」という文字は日本で形声によって生み出された国字である。
日本において鋲留め技法の伝来は、律令時代に伝わった鉄釘より早く、古墳時代の短甲(鉄製甲冑)に見られる(詳細は「短甲」を参照)。
(出典:Wikipedia)
鋲
漢検準1級
部首:⾦
15画
“鋲”を含む語句
鋲打
鉄鋲
乳鋲
金鋲
飾鋲
鋲釘
螺旋鋲
打鋲
銀鋲
画鋲
鋲乗物
太鋲
眞鍮鑄鋲
靴鋲
鋼鉸鋲
鋲飾
鋲門袖
鋲門
鋲金物
鋲締
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