ぜんこ)” の例文
旧字:
長い間の無理な仕事で、小作の板のようになった腰が、今度はズキズキとんだ。母親は由三にぜんこをくれると云っては、嫌がる由三をだまして腰をもませた。——夜は静かだった。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
「おあ! ぜんこけろ。銭けろってばな。姉さ餞別しんのだからや。お母あ!」
黒い地帯 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)