銭儲ぜにもう)” の例文
旧字:錢儲
「オイ新さん、そう銭儲ぜにもうけの話ばかりしていねえで、ちょっとおりよ。」と小野は向う側から高調子で声かけた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
誰に何と言って頼まれたからって、御主人をおっぽり出して銭儲ぜにもうけをするわけにゃあいかねえ
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
例えばダージリンにおけるダンリーワ(山駕籠舁夫やまかごかき)は皆チベット人である。これはなかなか銭儲ぜにもうけの多い仕事で、他の種族もその仕事をやりたいという希望を持って居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
僕が君にあざむかれた訳ではあるまいが、これをこうすればあゝなる、この機械をうすれば斯ういう銭儲ぜにもうけがあると、貴君きくんおっしゃり方がまことしやかで、誠に智慧ちえのある方の云うことだから
「あれば生擒いけどつて銭儲ぜにもうけだ。」
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「お前は私をよう養わんから私は銭儲ぜにもうけに行ってやった」というような口をく。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
君らのように懐手ふところでしていい銭儲ぜにもうけの出来る人たア少し違うんだからね。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)