鈴鹿山すずかやま)” の例文
酒顛童子しゅてんどうじにせよ、鈴鹿山すずかやまの鬼にせよ、悪路王・大竹丸・赤頭にせよいずれも武力の討伐を必要としております。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「なにしろ途中には、大津おおつ関所せきしょ、松本の渡舟わたし鈴鹿山すずかやま難路なんろなどがございますので……」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
田村麻呂たむらまろはそののち鈴鹿山すずかやまおに退治たいじしたり、藤原仲成ふじわらのなかなりというものの謀反むほんたいらげたり、いろいろの手柄てがらてて、日本一にほんいち将軍しょうぐんとあがめられましたが、五十四のとし病気びょうきくなりました。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ほつしんのはじめにこゆる鈴鹿山すずかやま 蕉
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「ううん」と、小次郎は、かぶりを振り——「あんな目に遭ったのは、初めてだよ。鈴鹿山すずかやまにも、海道にも、ずいぶん泥棒はたくさんいるそうだけれど、大人の後にばかりくッついて歩いて来たから」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)