“釦(ブトン)” の例文
自分は三四着の洋服を作らす參考にと思つて目に觸れる女の服裝に注意して見たが、色の配合から釦(ブトン)の附け方まで同じだと云ふ物を一度も見たことが無い。
巴里の旅窓より (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
自分は三四(さんし)着の洋服を作らす参考にと思つて目に触れる女の服装に注意して見たが、色の配合から釦(ブトン)の附け方まで全(まつた)く同じだと云ふ物を一度も見たことが無い。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
女中のマリイの汲んで置いて呉(く)れた水が顔や手先を針の様に刺す。今朝(けさ)は急ぐので剃刀(かみそり)を当てることを止めて服を着ようとすると新しいコルへ前の釦(ブトン)が容易に入(はひ)らない。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
「フム、フム」と黒幕の中で鷹揚(おうやう)に鼻の先の軽い一笑を演じる一つの心が其れに次ぐ。後(あと)は気の乗らない沈黙。其間(そのあひだ)に踠(もが)いて居た首と手とは漸(やつ)とのことで釦(ブトン)を入れ終つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)