“重(おもし)” の例文
そう言えば、もう一本中途でむしり取った様に切れた綱が重(おもし)に着いていましたが、あれに喜三郎さんの屍体が縛り付けてあったんでしょうなあ——
カンカン虫殺人事件 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
町の重(おもし)になつてゐて、その町を素通りする旅人にも、ああ、この辺がクライマツクスだな、と感じさせるやうに出来てゐるものだが、鰺ヶ沢にはそれが無い。
津軽 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
古い鉄の歯車の大きな奴を重(おもし)にしてありましたよ。迚(とて)も持って来れませんので、途中で綱を切って了(しま)ったんです。
カンカン虫殺人事件 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
勿論(もちろん)、源之助の屍体がそんな眼に逢(あ)わなかったのは、屍体の位置と注水孔との距離の遠近とか、重(おもし)に縛られた綱の長短とかが影響していたに違いないんだ——。
カンカン虫殺人事件 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)