連亘れんこう)” の例文
その長さ六〇一〇キロメートル〔およそ一五三二里〕に連亘れんこうし、しかしてその前面を通過するには快馬にむちうちて疾駆するも十二日六時間を要し
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
房総はすべて馬の背のような地形で、山脈が連亘れんこうして中央部を走っているが、高山も大山もない。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
東方はつい鼻の先から頭の上をおさえつけるような高い山の連亘れんこうしているのを見て、甚しく失望を感じたものだが、其折も銀山の右に円い頭の山が聳えているのが目に入った。
利根川水源地の山々 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
東亜の山脈は波濤はとうのごとく日本海よりビスケイ湾に連亘れんこうし、あるいは起き、あるいは伏し、あるいは続き、あるいはえ、逶迤いいとして不規則なる折線をもって二大陸を南北に横截おうせつせり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
若夫もしそれ奥仙丈山の条を今日の地図と照し合せて見たならば、本郡の極北と云い、其北は信州武州の界十文字嶺に接すと云い、山内の広袤こうぼうと云い、あたかも甲武信岳を中心として東西に連亘れんこうした山脈が
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
しかし奥仙丈山は元の東西山梨の群界(金峰山図幅を見ると、此山脈は東山梨郡三富村と西保村との村界をなしているのみで、東西山梨の郡界では無い)に連亘れんこうして、北は信州界に達する山脈である。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)