トップ
>
這奴
>
こいつ
ふりがな文庫
“
這奴
(
こいつ
)” の例文
助十
這奴
(
こいつ
)
いよ/\呆れた奴だ。朝つぱらから酒を飮んでゐやあがつた癖に、急病人もよく出來た。あんまり人を馬鹿にするな。
権三と助十
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「そうでがすよ。」と、七兵衛は
首肯
(
うなず
)
いて、「お
前様
(
めえさま
)
よく知っていなさるね。
這奴
(
こいつ
)
、若旦那を
釣出
(
つりだ
)
そうと思ったって、
然
(
そ
)
うは行かねえ。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
こうなると、
這奴
(
こいつ
)
をうっかり問屋場へ引渡すのも考えもので、いわゆる藪蛇のおそれがあります。憎い奴だとは思いながら
何
(
ど
)
うすることも出来ない。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
況
(
まし
)
てお杉はここに居ない。わが目前の敵は重太郎
一人
(
いちにん
)
である。たとい
這奴
(
こいつ
)
が
山𤢖
(
やまわろ
)
の同類にした所で、
一人
(
ひとり
)
と一人との勝負ならば
多寡
(
たか
)
の知れたものである。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
飽
(
あく
)
までも不承知だといえば、
這奴
(
こいつ
)
は白洲へ出て宝叔塔や侍郎橋の一件をべらべらしゃべるに相違ない。それが発覚したら我身の大事となるのは知れている。
自来也の話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
(猿をみかへる。)なにしろ
這奴
(
こいつ
)
がよく
馴染
(
なじ
)
んでゐるのでね。ちつとの間でもわたしの傍を離れないのですよ。
権三と助十
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
這奴
(
こいつ
)
なか/\悪い奴とみえて、それをかつぐ時に粗相の振をしてわざと問屋役人の眼のまえで投げ出しました。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
這奴
(
こいつ
)
なか/\気の強い奴、おまけ中間どもに撲られて、これもむしゃくしゃ腹であったらしい。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「
彼方
(
あっち
)
へ行けと云うのに……判らないか。おい、
這奴
(
こいつ
)
を
彼方
(
あっち
)
へ
引摺
(
ひきず
)
って行け。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
這奴
(
こいつ
)
、幸いの獲物、
此方
(
こっち
)
が三人に鳥が三羽、丁度お誂え向だと喜んで、忍び足で其の
傍
(
そば
)
へ寄ると、鴨は人を見て飛ばず驚かず、
徐
(
しず
)
かに二足ばかり歩いて又
立止
(
たちどま
)
る、この畜生めと又追縋ると
木曽の怪物:――「日本妖怪実譚」より
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
這
漢検準1級
部首:⾡
11画
奴
常用漢字
中学
部首:⼥
5画
“這奴”で始まる語句
這奴等