せまり)” の例文
一歩も退かぬ決意の寄手の激しい攻撃に、瀬尾の者たちは大方討ちとられ、城は壊滅に陥った。夜になっても寄手の攻めは衰えず、遂にささせまりは破られた。
恐ろしき、あるもののせまりにふるふ。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
瀬尾は備前の福隆寺畷ふくりゅうじなわてささせまりに城を構え、防禦の陣を急造した。楯垣を立て並べ、やぐらを立て、逆茂木を植え、城には幅二丈、深さ二丈の堀を掘って、待ち受けた。
たわけたことをいうな。われは信濃を出てから小見おみ合田あいだの合戦を初めとし、北国では礪並となみ、黒坂、塩坂、篠原、西国では福隆寺畷ふくりゅうじなわてささせまり、板倉城と攻めたが、一度たりとも敗けたことはない。