迦楼羅かるら)” の例文
金翅鳥は竜を常食とする大鳥で、これまた卵胎湿化の四生あり、迦楼羅かるら鳥王とて、観音の伴衆つれしゅ中に、烏天狗からすてんぐ様に画かれた者だ。
元来年々大きなあられの降るというのは八部衆の悪神すなわち天、龍、夜叉やしゃ乾達婆けんだつば阿修羅あしゅら迦楼羅かるら緊那羅きんなら
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
天竜てんりゅう夜叉やしゃ乾闥婆けんだつばより、阿脩羅あしゅら迦楼羅かるら緊那羅きんなら摩睺羅伽まごらか・人・非人に至るまで等しくあわれみを垂れさせたもうわが師父には、このたび、なんじ、悟浄が苦悩くるしみをみそなわして
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
大聖威怒王だいしやうゐぬわう折伏しやくぶくの御劒をも借り奉り、迦楼羅かるらの烈炎の御猛威おんみやうゐにもり奉りて、直に我が皇の御敵を粉にも灰にもくだき棄て申すべし、さりながら皇の御敵の何処いづくの涯にもあらばこそ
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
あの法華経の観世音菩薩普門品かんぜおんぼさつふもんぼんのなかに「応以童男童女身。得度者。即現童男童女身。而為説法。応以天竜。夜叉。乾闥婆けんだつば。阿修羅。迦楼羅かるら緊那羅きんなら摩喉羅伽まごらが。人非人等身。得度者。即皆現之。而為説法」
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)