“轉落”の読み方と例文
新字:転落
読み方割合
てんらく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一秒間いちびようかん二三回にさんかい繰返くりかへされるほどの急激きゆうげきなものであつたならば、木造家屋もくぞうかおく土藏どぞう土壁つちかべおとし、器物きぶつたなうへから轉落てんらくせしめるくらゐのことはありべきである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
世間智でもつて硬化かうくわし切つてゐる者の心を、不意に轉落てんらくさせるだけの效果がある! ……
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
眼の前に立たせ給ふは萬有還金ばんいうくわんきんの尊い地藏尊と——思つたのは、黒木長者の幻覺で、臺石の上に立つて居る筈の人肌地藏は、薄じめりの大地に轉落てんらくして、其邊は踏み荒した人間の足跡だらけ。