軽率かるはずみ)” の例文
旧字:輕率
この象を腑分ふわけしたら、どんな化物ばけものが飛び出すか知れたもんじゃねえ、御出役のこないうちに軽率かるはずみに象に手をつけるわけにはゆきません
ういう訳でそんな軽率かるはずみな事をしたのだえ、無分別の事ではないかえ、私に言いにくければ家内にでも云って呉れゝば此様こんな事にはならないものを
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
私は自分の軽率かるはずみから、他人の妻を横奪よこどりした事になるではないか。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
葉子はあたりを見回した。西洋の婦人たちは等しく葉子を見やって、その花々しい服装から軽率かるはずみらしい挙動を苦々しく思うらしい顔つきをしていた。それらの外国人の中には田川夫人もまじっていた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)