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趺座
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あぐら
ふりがな文庫
“
趺座
(
あぐら
)” の例文
「あらッ!」とお宮は、入って来るからちょうど
真正面
(
まとも
)
にそっち向きに
趺座
(
あぐら
)
をかいていた柳沢の顔を見て
燥
(
はしゃ
)
いだように笑いかかった。
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
というや、今までの豪傑は急に
狼狽
(
ろうばい
)
しはじめた。露出した
膝頭
(
ひざがしら
)
を気にして、
衣服
(
きもの
)
で
掩
(
おお
)
わんとしたり、あるいは
趺座
(
あぐら
)
をかいた足を幾分かむすび直し、正座の姿に移らんとした。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
高い
階段
(
はしごだん
)
を上ってゆくと、柳沢はあの
小
(
ち
)
さい
体格
(
からだ
)
に新調の荒い
銘仙
(
めいせん
)
の茶と黒との
伝法
(
でんぼう
)
な
厚褞袍
(
あつどてら
)
を着て、机の前にどっしりと
趺座
(
あぐら
)
をかいている。
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
たとえば前年僕を訪ねて、なかなか元気よく議論したある青年があった。その挙動を見るとすこぶる
傍若無人
(
ぼうじゃくぶじん
)
で、
室
(
へや
)
に入るや
否
(
いな
)
やいきなり
趺座
(
あぐら
)
をかき、口角に
泡
(
あわ
)
を飛ばして盛んに議論する。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
柳沢は
例
(
いつも
)
のとおり二階の机の前に
趺座
(
あぐら
)
をかいていたが私たちが上っていったのを見て、笑うのは厭だというような顔をして黙り込んでまじまじ
他
(
ひと
)
の顔を
瞻
(
みまも
)
っていた。
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
趺
漢検1級
部首:⾜
11画
座
常用漢字
小6
部首:⼴
10画
“趺”で始まる語句
趺坐
趺
趺石
趺坐相
趺坐瞑目
趺跏量見智