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赴
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い
ふりがな文庫
“
赴
(
い
)” の例文
「
山窟
(
さんくつ
)
の賊が、鎮台の将と内通しているような
紊
(
みだ
)
れでは、まるで無政府同様なざまではないか。すぐさま
赴
(
い
)
って、黒白をつけてまいれ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
遠祖ファイト・バッハはハンガリーに
赴
(
い
)
ってパン屋を開いているうち、十六世紀の中頃ルーテル派の信仰を
護
(
まも
)
るために
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
あるいは
富山
(
とやま
)
に
赴
(
い
)
き、高岡に買われ、はた
大聖寺
(
だいしょうじ
)
福井に行き、遠くは故郷の新潟に興行し、身を
厭
(
いと
)
わず八方に
稼
(
かせ
)
ぎ
廻
(
まわ
)
りて、幸いにいずくも
外
(
はず
)
さざりければ
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
途中の警衛役として
赴
(
い
)
った佐々木道誉と帝との間には、恐らく史家も
窺
(
うかが
)
いえぬ史外の関係が生れていただろうと思う。
随筆 私本太平記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、はやくも形勢を察し、みずから
赴
(
い
)
って、直義を
扶
(
たす
)
けたい旨を、再三、朝廷へ奏請していた。しかるに朝廷では、これにたいして、断じておゆるしを
降
(
くだ
)
さなかった。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
と存じて、御著に
赴
(
い
)
かれるようにたのみ申すのだ。何分たのむ。——そして岡山の
宇喜多直家
(
うきたなおいえ
)
と聯絡をとられ、児島地方に
砦
(
とりで
)
をかためて、一先ずは、毛利の大軍をそこに喰いとめておかれよ。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
赴
常用漢字
中学
部首:⾛
9画
“赴”を含む語句
赴任
赴援
押赴
奉天赴
奔赴
航赴