ため)” の例文
入れ百八十兩の金子を殘らずもどしければ九助はお里を是迄の縁と斷念あきらめ殊に伯父の娘なればきびしき事も成難しと千しんしてためたる金の中を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
着る物も着せねえで人を困らせても構わず無闇に金をためるのを吝嗇けちと云ってごくいけねえのだ、それから自分が一ぺい食う物を半分食って、れは欲しい
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
たのんでよこしたるならん五年のあひだ千辛萬苦せんしんばんくしてためたる金子もよく/\我に授らぬ金なり斷念あきらめるより外無しと力を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
差上申べしと云ば伯母お早も默然もくねんとして居たりしが此上にも傳吉殿にやしなはれ申も氣の毒なり梅方へ參り度と申ければ其儀なら私しがためたる金子百五十兩の中を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)