言様いいよう)” の例文
旧字:言樣
仮りに一歩を譲ッて、全く朋友ほうゆうの信実心からあの様な事を言出したとしたところで、それならそれで言様いいようが有る。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
これは居士の愛が深かったともいえる。居士の慾が突張っていたともいえる。いずれにしても見様みよう言様いいようである。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
言様いいようのないさびしさと、期望しても期望してもみたされないわびしさがあった。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
末造は顔で笑って、叱るような物の言様いいようをした。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
臣下の物の言様いいようがあなたのお気に入るようでは
要するにお勢のはなしおいて深くとがむべき節も無い。がシカシ文三には気に喰わぬ、お勢の言様いいようが気に喰わぬ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)