“裁付”の読み方と例文
読み方割合
たっつけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七内は、ややあわて気味だったが、一同のかしらに立つ者として、ずんぐりした体に、草鞋わらじ裁付たっつけを着けた身装みなりを前へ進めた。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人はまだ天が明けない内に、行燈あんどうの光で身仕度をした。甚太夫は菖蒲革しょうぶがわ裁付たっつけ黒紬くろつむぎあわせを重ねて、同じ紬の紋付の羽織の下に細い革のたすきをかけた。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
海陸飛脚の往来櫛歯くしのはくよりもいそがわしく、江戸の大都繁華のちまたにわか修羅しゅらちまたに変じ、万の武器、調度を持運び、市中古着あきなう家には陣羽織じんばおり小袴こばかま裁付たっつけ簑笠みのかさ等をかけならべ
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)