“蜒々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんえん88.9%
うねうね11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さながら百足むかでの這うかのように蜒々えんえんたる一条の火の帯が南に向かって拡がり群がり、打ち鳴らす太鼓、吹き立てる貝、堂々として押して行く。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
門のそとに、コンクリート塀の高さと蜒々えんえんたる長さとを際立たせて、田舎の小駅にでもありそうなベンチがある。
乳房 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
で、仕様事なしに山の頂から、ズツと東の方をながめて居ますと、はるか向ふから蜒々うねうねとした細い川をいかだの流れて来るのが見えました。
山さち川さち (新字旧仮名) / 沖野岩三郎(著)
仮面めんは能面の重荷悪尉おもにあくじょうで、狭い額、つぶらの眼、扁平へんぺいの鼻、カッと開いた口、あごに垂らした白いひげ、眼下の頬に畳まれた蜒々うねうねとした縦横の皺——すべて陰深たる悪人の相で
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)