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蚤取粉
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のみとりこ
ふりがな文庫
“
蚤取粉
(
のみとりこ
)” の例文
一つ十銭の歯ブラッシや
雲脂取
(
ふけと
)
り香水や時間表や
蚤取粉
(
のみとりこ
)
などを買い集めてそのトランクの中に叩きこんで出かける手軽さとは、正に
天地霄壌
(
てんちしょうじょう
)
の差があった。
戦時旅行鞄:――金博士シリーズ・6――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
八の内にもあるやうな
脚炉
(
あんくわ
)
から引き出した、四角な黒い
火入
(
ひいれ
)
から
蚊遣
(
かやり
)
の
烟
(
けむり
)
が盛んに立つてゐる。小男の客は、をりをりその側にあるブリキの
罐
(
くわん
)
から
散蓮華
(
ちりれんげ
)
で
蚤取粉
(
のみとりこ
)
を
撈
(
すく
)
ひ出して、蚊遣の補充をする。
金貨
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「腰かけたまわりには、さっき上げといた
蚤取粉
(
のみとりこ
)
を
撒
(
ま
)
くんですよ。そうしないと虫に食われますよ」見送りの事務員の
労
(
いたわ
)
った声が桟橋から響いた。娘はポケットを押えてみて、窓からお
叩頭
(
じぎ
)
をした。
河明り
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
やつと
旅屋
(
やどや
)
を見つけて、泊り込むと、直ぐと南京虫がちくちく
螫
(
さ
)
しに来るので、
迚
(
とて
)
も寝つかれない。留学費のなかから買込むだ
大缶
(
おほくわん
)
の
蚤取粉
(
のみとりこ
)
を、
惜気
(
をしげ
)
もなくばら
撒
(
ま
)
いてみたところで一向利き目が無い。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
蚤取粉
(
のみとりこ
)
などからだに振りかけてやったものだ。
畜犬談:―伊馬鵜平君に与える―
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
蚤
漢検準1級
部首:⾍
10画
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
粉
常用漢字
小5
部首:⽶
10画
“蚤取”で始まる語句
蚤取眼
蚤取