“蚊細”の読み方と例文
読み方割合
かぼそ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十四五ぐらいの幼さで、まだ一人前に成熟していない、蚊細かぼそい肢体をしている見習に、ひどく職業的なものを感じたのである。
夕張の宿 (新字新仮名) / 小山清(著)
「ハイ」と蚊細かぼそふるえ声で、女達は恐ろしそうに返辞いらえたが、ベタベタとひざを庭へ突いた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
折から白髪天窓しらがあたますげ小笠おがさ、腰の曲ったのが、蚊細かぼそい渋茶けた足に草鞋わらじ穿き、豊島茣蓙としまござをくるくると巻いてななめ背負しょい、竹の杖を両手に二本突いて、おとがいを突出して気ばかりさきへ立つ
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)