“藍墨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいずみ66.7%
あゐずみ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彩色と云っても絵具は雌黄しおう藍墨あいずみ代赭たいしゃくらいよりしかなかったが、いつか伯父が東京博覧会の土産に水彩絵具を買って来てくれた時は、嬉しくて幾晩も枕元へ置いて寝て
枯菊の影 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
この六万の大将は鄂煥がっかんといって、面は藍墨あいずみで塗った如く、きばに似た歯を常にくちの外に露わし、怒るときは悪鬼の如く、手に方天戟ほうてんげきを使えば、万夫不当、雲南随一という聞えのある猛将だった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「知つてるわけぢやないが、大方そんな事だらうと思つたよ。實は俺もそのを用ひたんだ。背中へ藍墨あゐずみで、六文錢をいて行つたが、濡れ手拭てぬぐひくと、綺麗に消えるよ」