藍墨あいずみ)” の例文
彩色と云っても絵具は雌黄しおう藍墨あいずみ代赭たいしゃくらいよりしかなかったが、いつか伯父が東京博覧会の土産に水彩絵具を買って来てくれた時は、嬉しくて幾晩も枕元へ置いて寝て
枯菊の影 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
この六万の大将は鄂煥がっかんといって、面は藍墨あいずみで塗った如く、きばに似た歯を常にくちの外に露わし、怒るときは悪鬼の如く、手に方天戟ほうてんげきを使えば、万夫不当、雲南随一という聞えのある猛将だった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)